チック コリア、コンデミ、クロマチック、アルタード(2)

MATRIX」 における チック・コリアのアドリブ右手フレーズの一部をアナライズする。(スマホの方は譜面をタッチ、PCの方は譜面をクリックでクリアに拡大できます)

MATRIX」は、CD  ” NOW  HE  SINGS, NOW  HE  SOBS ” の   1  曲目にある  F BLUES である。

の曲のアドリブフレーズの一部を抜粋して、アドリブにおける フレージング アイディア を探ることにする

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 25.      ここから F の BLUES。まず、 2 小節 3 ~ 4 拍と 3 小節 1 拍の F ミクソリディアン( F6 (2)ペンタ)で作ったパターン。それを、全音上から下に平行にずらしている。コンスタントファンクションだが、 1 小節 1 拍目頭に B があるはずが、省略されて休符になっている。コンスタントファンクションの最後のパターンは、インサイドでなければならない。

<フレージングアイディア   16  >   コンスタントファンクションの最初の音を省略。

 26.      1 小節は、 Gm7( 4 )ペンタ。 2 小節 2 ~ 4 小節は、C ミクソリディアン。  1 拍目は、  2 拍目の 2 音 C ,  Bb の半音上の 2 音、 Db , B 。これは、マイルス・デイビス がよくやる 1 つのフレーズの最初の 2 音を半音上げ、フレーズの最初に付け加えるやり方だ。クロマチックラインとも言えるし、コンスタントファンクションとも言えるし、ディレイドリゾルブとも言える。この方法は、チック・コリアも好んで多用している。 3 小節は、 F ドリアン。 A は、パッシングトーン。ペンタで言えば、 1 小節 Gm7(4)ペンタ、 3 小節 Fm7(4)ペンタ。

<フレージングアイディア   17  >       Ⅴm7(4)ペンタ + ディレイドリゾルブ+Ⅰミクソリディアン

27.       全部 Bb コンデミ。最初の長 3 度以外、短 3 度と半音で、フレージングされている。長 6 度は、短 3 度の裏返しだ。 1 小節~ 2 小節頭、 Bb7(#2)ペンタ。

 28.      全部 Fドリアン#4。これは、 C ハーモニックマイナーの 4  番目の音からのスケールだ。 G があるので、 F コンデミではない。ペンタで言えば、 1 小節 3 ~ 4 拍は、 Fdim7(ナチュラル 5 )ペンタ。2 小節 3 拍~ 4 拍は、 Fdim7 (2)ペンタ。このフレーズは、チック・コリアの手癖である。

<フレージングアイディア   18  >      Ⅰドリアン#4。

29.      1 小節 1 ~ 3 拍は、 G コンデミ。 4 拍目~ 2 小節 3 拍目頭まで、クロマチックライン。2 小節 3 ~ 4 拍目は、 Cアルタード。ペンタトニックでは、 1 小節 1 ~2 拍 E6 (b3 )ペンタの 4 音。 2 小節 3 ~ 4 拍 Db m6 (2)ペンタ。

30.      1 小節 1 ~ 2 拍は、Fアルタード。3 拍~ 2 小節全部、 F コンデミ。 1 小節 3 ~ 4 拍のディミニッシュ的なフレーズは、チック・コリアが好んでよく使うコンデミフレーズ。 2 小節最後の音は、B 音ではなく、 G 音にした方がチック・コリアらしい。ペンタトニックでは、 1 小節 1 ~ 2 拍は、 A 6 (2)ペンタ。 3 ~ 4 拍は、 C dim 7 (2) ペンタ。2 小節 1 ~ 3 拍は、 Ab m7 (#4)ペンタ。

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 31.      C コンデミのフレーズ。これは、いいコンデミフレーズだ。短 3 度と、半音フレーズ。最後だけ長 2 度。1 拍目~ 3 拍目まで A トライアド(b2)の 4 音モードになっている。

32.       1 小節 1 拍目は、 C ミクソリディアン。 2 拍目は、3 拍目 C に向かう ディレイドリゾルブ。 3 ~ 4 拍は、クロマチックライン。 1 拍目から全部クロマチックラインとも言える。 2 小節は、C アルタード。 D は、パッシングトーン。 2 小節のこのフレーズも何度も出てくる。  2 小節 1 拍 ~3 拍まで Db m6 (2)ペンタ。

<フレージングアイディア   19  >   半音階にディレイドリゾルブを混ぜる。

33.      1 小節目 1 ~ 3 拍は、 FM7 のアルペジオ。 4 拍目~ 2 小節最後までクロマチックライン。 1 小節の  G 7 の上に乗る FM7 がよい響きである。

<フレージングアイディア   20  >   Ⅶ M7  アルペジオ。

34.      1  小節 1 ~2 拍は、 C アルタード。3 拍目~2 小節は、Fm7 (4)ペンタ + G 音。最後に Fm7 (4)ペンタ以外の G で止めていてこれが印象的で目立つ。1 小節 1 拍 2 拍は、 Db m6 (2 ) ペンタ。

<フレージングアイディア   21  >   Ⅴ アルタード+Ⅰm7(4)ペンタ+ Ⅰの 9th

35.      1 小節 1 ~ 3 拍は、 G コンデミ。 4 拍目~ 2 小節 2 拍まで C コンデミ。 1 小節 1 拍頭の休符が、B であれば、 1 ~3 拍のフレーズを完全 4 度上げて繰り返していることになる。フレーズを平行移動して、最初の音を削除している。コンスタントファンクションの変形。1 小節 1 ~ 3 拍目のフレーズは、29 のディミニッシュ的なフレーズと同じである。1小節目 1 拍 3 拍は、 Gトライアド( b2 ) 4 音モード。 4 拍~ 2 小節は、 C トライアド(b2) 4 音モード

36.     1 小節は、 G コンデミ。1 ~ 2 拍は、 29 の1 小節 3 ~ 4 拍のディミニッシュ的なフレーズと同じ。2 小節 1 拍目は、 2 拍目頭の C に向かう ディレイドリゾルブ。2 ~ 4 拍は、クロマチックライン。1 小節 1 拍 2 拍は、Gトライアド(b2)の4 音モード。 

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 37.     1 小節は、 Bb7( 9 )のアルペジオ。3 拍~ 2 小節 3 拍頭まで、 Fm7(4)ペンタトニック。 3 拍~ 4 拍は、 Bb ミクソリディアン。また 1 ~2 小節全部が Bb ミクソリディアンとも言える。

38.      1 小節全部と 2 小節 1 拍は、 G コンデミ。2 小節 2 拍は、ディレイドリゾルブ。3 ~ 4 拍は、クロマチックライン。1 小節は、E( b2 #4 )ペンタトニック。

39.      1 小節は、 F コンデミ。 1 拍目 D は、パッシングトーン。2 小節は、 C アルタード。 1 拍目裏、 2 拍目裏の A は、パッシングトーン。 1 小節 1 拍の 2音、2 小節 1~ 2 拍の 2 音の繰り返しは、チック・コリアの手癖。1 小節 2 拍目~4 拍目頭まで、 DbM7( 2 )ペンタトニック。 2 小節 3 ~ 4 拍は、 Db m トライアド( 2 )の 4 音モード。

40.     1 小節 1 拍目は、コードトーン。 5 度跳躍して次の C から 2 小節の Ab  までクロマチックライン。残り 3 音は、Bb ミクソリディアンのスケールトーン。2 小節 2 ~ 3  拍は、 Fm トライアド(2 )の 4 音モード。

41.     1 小節 1 拍の 2 音は、次の Bb への ディレイドリゾルブ。 2 ~ 3 拍は、 Gm7のアルペジオ。4 拍目から 2 小節全部が、クロマチックライン。 3 小節 1 拍の 2 音も、ディレイドリゾルブ。残りの音は、 F ミクソリディアン。 1 小節 2 拍から 4 拍まで  Gm7(2)ペンタトニック。 3 小節 2 ~ 4 拍まで F トライアド(4)の 4 音モード。

42.     1 小節 D dim のアルペジオ。1 小節 3 拍~ 2 小節 2 拍 まで、G7(2)ペンタトニック。2 小節 3 拍~3 小節 1 拍は、 F ミクソリディアン。 B は、グリスノート。 3 小節 2 ~ 4 拍は、 F コンデミ。または、D7(#4)ペンタトニック。

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43.       1  ~ 2 小節、コードは C7 だが、 F エオリアン。 8 分 4 分のリズミックなモチーフになっている。3 小節 F7 も F エオリアン。コード無視での、 F エオリアン 1 発。 1 ~ 2 小節での F 音は、目立たないように裏拍に置いている。ペンタトニックは、  1 小節 1 拍 ~ 2 小節 2 拍まで、 Db M7(6)ペンタ。

44.       1 小節は、 G6 (2)ペンタ。F7 は、トニック 7 なので、 E もOK.。そして裏拍に置いてある。2 小節 1 拍目の2 音は、ディレイドリゾルブとも言えるし、 2 拍目の 2 音を半音上げたコンスタントファンクションとも言える。 2 拍目~ 4 拍目の頭まで、 F ミクソリディアン。最後の Gb は、 F7 の  b9 の音だが、チック・コリアは、7th コードで b9 の無いスケールを弾いて最後に b9 で止まることをしばしばする。ペンタトニックは、 2 小節 2 拍目~ 4 拍目の頭まで、 B(b2 #2)ペンタ。

<フレージングアイディア   22  >    Ⅱ6 (2)ペンタ+  ディレイドリゾルブ+Ⅰ ミクソリディアン+b9

45.       1 小節は、  F コンデミ。 2 小節は、 F# ミクソリディアン。この音系は、チック・コリアの手癖。  3 小節 F ミクソリディアン。 C7 のコードにおいて、F7 – F#7 – F7 のコード進行を即興で創ってアドリブソロをしている。ペンタトニックは、 2 小節 1 拍~ 4 拍頭まで Db m6 (2)ペンタ。 D は、パッシングトーン。

46.      1小節 1 ~ 2 拍は、 Eb M7 のアルペジオ。スケールは、 F ミクソリディアン。 3 ~ 4 拍は、 F コンデミ。これもチック・コリアの手癖。2 小節は、 F アルタード。 E は、グリスノート。1 小節 3 拍~ 4 拍は、 F トライアド(2)の 4 音モード。

<フレージングアイディア   23  >     Ⅶ b M7 アルペジオ+Ⅰ コンデミ+Ⅰ アルタード。

47.      全部 Bb コンデミ。 2 小節は Bb ミクソリディアンとも言える。これは、 Gm トライアド(2)の4 音モード。

48.      1 小節 F6(2)ペンタ。2 小節は、半音上げて F# ペンタ。 2 小節 F# ペンタは、実際使用されているのは、 4 音で、A# が無い。これは、 F アルタードから拾い上げた 4 音である。1 小節、 F ミクソリディアン。2 小節、 F アルタード。(2015/08/12)

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