独習する JAZZ STUDY (バークリー理論) 2
17P
- 上から 12 行目 G7 は削除。
- ①の表 B7 は F7 トライトーンが共通。 F#m7 (b5) は、 FM7 と 3 声が共通と考える。
- ②の表 B7 は Fm6 と トライトーンが共通で代理。
18P
- 下の表 ドミナントからサブドミナントへの矢印がないが、現代の音楽に限らず昔から、逆進行と言われる、ドミナントからサブドミナントへのハーモニー進行は、普通にあった。それを禁止したのが、ヨーロッパ音楽の機能和声である。その影響を受けてビバップジャズにおける初期のバークリー理論は、ドミナントからサブドミナントへの逆進行を禁止している。 12 小節形式のブルースにおける、 9 ~ 10 小節のドミナントからサブドミナントへの進行は、ロックやブルースの世界においては普通のことである。この、ブルースの 9 ~ 10 小節においても、ビバップジャズは、意識的に逆進行を避けているとしか思えない。ジャズは、楽器とハーモニーはヨーロッパ音楽から取り入れているからだ。それに比べてメロディは、アフリカ寄りということだ。ロックやブルースの方がジャズよりもアフリカ寄りということである。この表においてドミナントからサブドミナントへの矢印がないのは、ミスではない。しかし、今日のジャズの現状は、逆進行、または、この表を無視したコード進行を意識して使っている人も少なくない。尚、この表のトニックの一番下のコードは、ミスで、正しくは Ⅳ#m7(b5) である。
22P <1 の a > key は Eb である。
- 1 小節。 Ab は サブドミナント。 Fm7 は サブドミナント の代理。
- 2 小節。 Bbm7 , A7 は、半音下降の Ⅱm7 Ⅴ7 で 3 小節 目の D へ、ドミナントモーション。 D は D7 と考えると Ab7 の代理でありサブドミナント。 Bm7 = D6 でこれもサブドミナント。
- 4 小節。 Em7 Eb7 は、半音下降の Ⅱm7 Ⅴ7 で 5 小節 Ab にドミナントモーション。このAb はサブドミナント。次の Abm は、サブドミナントマイナー。
- 6 ~ 7 小節はコードパターン。 Eb は、トニック。 Gbdim は、 パッシングディミニッシュ。 Fm7 Bb7 は、Ⅱm7 Ⅴ7 で、 8 小節 Eb へドミナントモーション。 Eb7 は、レピートして Ab にかかる セカンドリードミナント(Ⅳ/Ⅴ7)で 1 小節の Ab に ドミナントモーション。7 小節の Fm7 は、サブドミナント。 Bb7 は、ドミナント。
- 2 かっこもほぼ同じ。
- 3 段目は key G に転調している。
- 17 小節。 G は トニック。 G7 はセコンドリードミナント(Ⅳ/Ⅴ7)で 18 小節 、C にドミナントモーション。この C はサブドミナント。 F7 はサブドミナントマイナーの代理。
- 19 小節。 G は トニック。
- 20 小節から key Ab に転調。 Bbm7 Eb7 は Ⅱm7 Ⅴ7 で、次の Ab に ドミナントモーション。 Ⅱm7 はサブドミナント、Ⅴ7 は ドミナント。 Ab7 は、セコンドリードミナント(Ⅳ/Ⅴ7)で 次の Db にドミナントモーション。 Gb7 は、サブドミナントマイナー。
- 23 小節。 Ab は トニック。
- 24 小節から key Eb に戻る。
- 24 小節 Bbm7 Eb7 は Ⅱm7 Ⅴ7 で、次の Ab に ドミナントモーション。この Ab は、サブドミナント。 F7(b9) は、Bbm7 にドミナントモーション。この Bbm7 と次の A7 で、半音下降のⅡm7 Ⅴ7 になっていて、27 小節 Ab にドミナントモーション。この Ab は、サブドミナント。次の F7 から、29 小節の Ab まで 5 度下降のドミナントモーションの連続。
- 29 小節 Db7 はサブドミナントマイナー
- 30 小節 Eb はトニック。 C7 は次の Fm7 へ ドミナントモーション。この Fm7 と E7 で 半音下降の Ⅱm7 Ⅴ7。 C7 は、セカンドリードミナント。 Fm7 は、サブドミナント。 E7 は、ドミナントの代理。
- 32 小節 Eb はトニック。
全体的な機能としては、 1 小節から 5 小節の 2 拍までは、サブドミナント。 5 小節 3 , 4 拍は、サブドミナントマイナー。 6 小節は、トニック。その後は、 8 小節まで ターンアラウンド。この 8 小節は、 トニック - サブドミナント - サブドミナントマイナー - トニック の ケーデンス の最初の トニック が省略された形である。 17 小節から 19 小節も 同じ ケーデンス だ。 20 小節から 21 小節は、 トニック - サブドミナント - ドミナント - トニック の最初の トニック が省略された ケーデンス である。21 小節から 23 小節は、トニック - サブドミナント - サブドミナントマイナー - トニック。 25 小節から 29 小節の 2 拍までは、サブドミナント。 3 、4 拍は、サブドミナントマイナー。 30 小節は、トニックである。 31 小節は、Ⅱm7 Ⅴ7 で、サブドミナント、ドミナント。 32 小節は、トニックになっている。
22P <1 の b > これは、 key Bb と考える。なぜなら、 7th コードには、 7 がついているし、マイナー7th コード にも 7 がついている。 Bb は、7 がついていないので、 Bb6 または BbM7 と考えるべきである。 key Bb となると、調性記号の 3 個の b は、ミスで、 2 個の b になる。
- 1 小節 Bb は トニック。
- 2 小節 Bdim は パッッシング デミニッシュコード。
- 3 小節 Cm7 は、サブドミナント。
- 4 小節 C#dim は、パッッシング デミニッシュコード。
- 5 小節 Bb は、トニック。
- 6 小節 Am7 と D7 は、Ⅱm7 Ⅴ7 で、 7 小節の Eb へ ドミナントモーション。この Eb は、EbM7 と考えられ Gm7 の代理となる。機能は、サブドミナントである。
- 8 小節 Dm7 G7 は、次の 9 小節の Cm7 にドミナントモーションする Ⅱm7 Ⅴ7 である。 Cm7 は、サブドミナント。
- 10 小節 C#dim は、パッッシング デミニッシュコードで、機能は無い。
- 11 ~ 12 小節 Dm7 G7 は、14 小節の C7 にドミナントモーションする Ⅱm7 Ⅴ7 である。
- 13 ~ 14 小節 Gm7 C7 は、 16 小節 B7 に半音下降でドミナントモーションする Ⅱm7 Ⅴ7 である。
- 15 ~16 小節 Cm7 B7 は、次に想定される Ab にドミナントモーションする半音下降の
Ⅱm7 Ⅴ7 である。
全体的な機能は、1~2小節は、トニック、3~4小節は、サブドミナント。5 小節は、トニック。 6 ~10 小節は、サブドミナント。11~16 小節は、大きく見て全部ドミナント。細かく見た場合、11~14 小節はトニック。15~16小節は、サブドミナント、ドミナント。
22P <1 の c > key は Eb である。
- 1 小節 Eb , Cm7 は、トニック。
- 2 小節 B7 は、ダブルドミナントの代理。次の Bb7 へ ドミナントモーション。Bb7 は、ドミナント。この Bb7 と 3 小節の G7 は、偽終止(20P ⑦)となる。これは、 G7 を EbM7#5 の代理コードと見て、 Bb7 から G7 へ、ドミナントモーションと考えることが出来る。この場合、3 小節の G7 は、トニックの代理。 Cm7 (b5) は、 Ebm6 の代理で トニックマイナー。
- 4 小節 Dm7 (b5) G7 は、次の 5 小節 Cm7 に、ドミナントモーションする Ⅱm7 Ⅴ7。
- 5 小節 Cm7 B7 は、次の Bb7 に半音下降で、ドミナントモーションする、半音下降の Ⅱm7 Ⅴ7。
- 6 小節 Bb7 は、次の Am7(b5) に、ドミナントモーション。 Bb7 は、ドミナント。 Am7(b5) は、トニックの代理。
- 7 小節 Ab7 は、サブドミナント。 E7 は、ドミナントの代理で、半音下降で、次の 8 小節の Eb へ ドミナントモーションしている。この Eb は、トニック。
全体的な機能は、 1 小節は 2 つ共に トニック。 2 小節 B7 は、ダブルドミナントの代理。 Bb7 は、ドミナント。 3 小節 G7 は、トニックの代理。そして、 Cm7(b5) は、トニックマイナー。大きく見れば 4 ~6 小節の 2 拍まで ドミナント。細かく見れば、4 小節は、ドミナント、 5 小節は、トニック。 6 小節は、1 拍 2 拍は、ドミナント、 3 拍 4 拍は、トニックの代理。 7 小節 1 拍 2 拍は、サブドミナント、3 拍 4 拍は、ドミナントの代理。 8 小節 Eb は、トニックとなる。
1 小節の Cm7 と 2 小節の B7 は、半音下降の Ⅱm7 Ⅴ7 にはならない。 6 小節の Am7(b5) と 7 小節の Ab も同様である。 2 拍 と 2 拍の Ⅱm7 Ⅴ7 で、間に小節線がある場合には、 Ⅱm7 Ⅴ7 にはならない。